あなたがクリエイティブにおいて大事にしている考え方や価値観を教えてください。その価値観を持つきっかけになったエピソードを必ず一つは盛り込んでください。
出来栄えの良さは努力の数。どんなことでも地道な一歩から。というテーマを持って、私はクリエイティブ活動をしています。この考えを抱いたきっかけには、大学3年生の時に参加した某出版社のイベントの経験が非常に活きています。この企画は各大学の学生が企画立案、現地取材、原稿執筆をすべて行うイベントで、最終的にはPV数、読了数、編集長の審査によって勝敗を決めるというものでした。1位を取るためには他大学との差、○○大学らしさを生かす必要がありました。そこで私は「先ずは自分達が何者か」を知りたい、意見を共有したいと思い、最初の企画会議は○○大学のイメージを共有し合う場にしました。「社会にとって我々は何者であるのか」を探ったところ、○○大学の一連の不祥事とは距離がある、斜に構えている印象、そして主体性を持って自分達のやりたいことを突き詰めている印象、という意見が浮かび上がりました。今回のイベントのテーマがリスタートだったこともあり、○○大学運動部の現在を取材してみるのはどうか、○○大学としてもとても意義がある、という意見にまとまり、最強と呼ばれ、一度出場停止を食らい、再起を計ろうとしている○○大学運動部を取材することに決めました。現地取材をするめに競技のルール理解、練習風景の見学と事前準備を徹底しました。結果、選手と監督へのインタビューは円滑に行え、運動部の現在地、そして目標を取材することが出来ました。結果、PV,読了率2位と編集長賞をいただき、1つ1つの努力を惜しまなかったことが、大きく活きているな、と実感した瞬間でした。
自身の心に残っている広告とその理由を教えてください。印象に残った点、どういう場面で見たのか、その広告を見てどんな気持ちになったのかを必ず盛り込んでください。
一瞬で青春。 YouTubeを観ている時に広告で流れ、最後まで魅入ってしまいました。映像美と演出、音楽が映画のワンシーンのようで、それでいながらTinderというマッチングアプリの特性と雰囲気、ユーザーの目的を明文化しており、それを広告として流すところに製作者のセンス、鋭さを覚えました。マッチングアプリには異性間、同性間の火遊びという要素がどうしても付きまとい、総じてそのことが負のイメージに繋がり、マッチングアプリを忌避するユーザーの大部分はそのマイナスイメージの先入観を持っていると感じます。それを逆手にとって、一瞬で青春。というキャッチコピーを添えることでユーザーにポジティブなイメージを持たせ、人生のワンシーンを彩る行為のように演出しているところに、素直にすごい! という感想が持てました。また、マッチングアプリがもたらず同性とのマッチングという選択肢の提示をしていたり、甘い未来があなたのスワイプ1つで得られる、というメッセージと共に、Tinderを利用することは恥ずかしいことではない、というメッセージを感じ、且つ、1日に起こりうる出会いをコンビニという生活に根差した場所から、飛躍して海、夜景が見える場所、と演出していくところに、日常から非日常という映像表現の巧さを感じました。