はじめに

エントリーシートといえば、新卒の就職活動で必要不可欠なものです。
しかし最近では、就職をめぐる環境や状況が様変わりし、第二新卒の方が転職活動でエントリーシートの提出を求められるケースもあるのです。
この記事では主に第二新卒の方に向けて、転職活動でエントリーシートが必要なケース、うまく書くためのヒントを伝えていきます。
エントリーシートは転職活動でも求められる?
大学時代の就職活動ではほぼすべての企業がエントリーシートの提出を求めていましたが、転職活動では少ないケースです。転職市場では即戦力が求められ、キャリア採用が主流であるためです。一方、大学生の就職活動は職務経験がないためポテンシャル採用が主流で、「のびしろ」が重要視されます。そのポテンシャルを判断するための基礎資料がエントリーシートです。
転職活動では基本的にエントリーシートは必要ありませんが、第二新卒の場合は例外です。第二新卒とは、卒業後3年未満で退職した人や転職を考えている社会人歴3年未満の人材を指します。2010年代以降、第二新卒を新卒と同等に扱う企業が増え、第二新卒もエントリーシートを提出する必要があります。
エントリーシートとは?職務経歴書との違い
エントリーシートの定義
エントリーシートとは、就活生が志望する企業に初めて「入社したい」と意思表示す書類です。
まず、企業は提出されたエントリーシートを見て次の選考に呼ぶかどうかを“ふるい”にかけます。
次の選考は企業によってさまざまですが、
- ・適性検査(Webテストなど)
- ・グループワーク(プレゼンテーション)
- ・グループディスカッション
- ・1次選考(集団もしくは個人)
などが挙げられるでしょう。
エントリーシートの内容
エントリーシートは市販の履歴書のように、定型化・統一化されているわけではありません。
企業によって内容もレイアウトも文字数制限も異なります。
問われる内容は、
- ・学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)
- ・なぜこの会社に入りたいのか(志望動機)
がメインです。
職務経歴書の内容
職務経歴書は、履歴書と同様にある程度テンプレート化されています。
- ・経験した職務(業務)内容
- ・その職務(業務)に従事した期間
- ・職務を通じて得られた経験や知識や技術
- ・自身の強みとなる資格やスキル(語学など)
上記のような項目をすべて記入していくと完成します。
職務経歴書の書式3種類
職務経歴書には複数の書式(形式)があり、企業から特段指定されていない限り、
- ・逆編年体
- ・編年体
- ・業務(キャリア)別
などの中から自分が書きやすいものを選びます。
最も一般的なのは「逆編年体」で、直近の職務から書き始め、現在の能力をアピールできるため、転職活動でよく使われています。
経験年数が浅い人には「編年体」が適しており、時系列で経歴を伝えるのがポイントです。
また、業界が異なる場合や特定の経験を強調したいときは「業務別」形式が有効です。
エントリーシートから企業が確認したいこと
そもそも企業はなぜ、エントリーシートの提出を求めているのでしょうか。
それは前述したように、ふるいをかけるためです。
とはいえ、理由なくバッサバッサと斬り捨てていくわけではありません。
たくさん寄せられるエントリーシートを確認しながら、
- ・すべて埋まっているか
- ・乱雑に書いていないか
などのポイントを瞬時に選り分けていきます。
次に、すべて埋まっているか、丁寧に書かれているかなど、エントリーシートの内容を読んでいきます。
その際、
- ・誤字・脱字がない
- ・読みやすい
- ・しっくりくる
- ・興味深い内容
などをチェックしていきます。
この過程で、企業はエントリーシートを提出してきた就活生について、知りたかった(確認したかった)ことをチェックしていくのです。
会社によってさまざまなチェック項目がありますが、一般的には
- ・今現在の能力や性格
- ・モチベーション
- ・なぜ当社なのか?
などを確認しています。
それぞれについて順に解説していきます。
今現在の能力や性格
企業が期待しているのは、就活生のポテンシャル(社会に出てから大きく伸びる可能性)です。
しかし、大学卒業後すぐ入社して、会社の一員として仕事をしてもらうわけです。
そのため、今現在の基礎学力や取得済みの資格のほか、以下の能力や性格も兼ね備えているかを確認したいと考えています。
能力 | 性格 |
コミュニケーション能力目標に対しコミットメントする力0から1を生み出そうとする創造力実行する力
課題を解決しようとする力 | 外向的である(人間関係やチームワークなどを重視している)責任感が強い積極的である行動力がある |
エントリーシートを書くにあたっては、上記の中でどのような能力があり、どのような性格の持ち主かを正しく把握しましょう。
どのように書いたら企業に評価してもらえるだろうかを考えながら、文章を組み立てていく必要があります。
モチベーション
わかりやすく言えば、仕事への意欲です。
企業は適材適所で人材を配置し、ジョブローテーションで定期的に配置を変え、ひと通り仕事を覚えてもらおうとします。
必ずしも希望する仕事や業務に就けないことがあるでしょう。
そのため、望まない仕事でも会社のために我慢して働いてくれるか、なかなか業務を覚えられず大変な時でも、最後まで投げ出さず根気強く頑張れるかなどを、エントリーシートの回答から探っています。
「なんでもやります」「最後まで責任もってやり遂げます」といったメッセージを企業に伝えることができれば、採用される確率は高まるでしょう。
なぜこの企業なのか?
人事担当者は、就活生がたくさんの企業に同時並行でエントリーシートを提出し、選考に申し込んでいることがわかっています。
企業としては、「上場企業だから」「業界大手だから」「有名企業だから」という軽い理由ではなく、この企業を選び、応募してきたのには相当の理由があってほしいと考えています。
そのためエントリーシートに「この企業でなければダメな理由」が書かれているかどうかをよく見るでしょう。
ですから、「なぜこの企業じゃなきゃだめなのか」を伝えてください。
簡単なようで実はものすごく難しく、きちんと準備をしなければ書けないでしょう。
特に第二新卒の方は、3年以内に離職を決意したことから、なぜ今の会社がダメで、違う会社に入り直そうとしているか、納得のいく説明をすべきです。
次章からは、どのような準備が必要かなどを伝えていきます。
第二新卒がエントリーシートを書く手順と内容

以下の5ステップで進めていきましょう。
1.ブログやSNSに投稿して文章力を磨く
第二新卒に限ったことではないですが、エントリーシートの提出が始まるまでまだ時間に余裕があるなら、匿名でブログやSNSアカウントを開設してください。
そして、どんな内容でも構わないので毎日自分で考えた文章を投稿してみましょう。
匿名でも他人に見られるのだと想像すると、誤字や脱字といった恥ずかしいミスがないか、もっと上手な表現はないかなど意識するでしょう。
何度も書き直してベストな文章に仕上げられるようになるはずです。
高い意識を持って書いていれば、短期間でも文章力が磨かれ、人事担当者の目に留まるエントリーシートが書けるようになるはずです。
2.これまでの職務経歴をまとめる
特に2年近く働いてきた方は汎用スキルはもちろん、若手といえどもたくさんの専門スキルを身につけてきたでしょう。
職務経歴をまとめたら、これから先、どの業界や職種で活かすつもりか、企業にどんなメリットを与えられるかを含め、就職活動で有利になるような魅せ方をしてください。
3.自己分析をしてから「自己PR」を書く
大学時代、嫌というほど自己分析したという方は、それをベースに現在の自分の自己PRを用意してください。
手間や時間は大学生のライバルたちより減るでしょう。
「なぜ就活をやり直すのか」「なぜ今の会社や仕事がダメなのか」について真剣に向き合い、掘り下げて自己分析をしなければ、エントリーシートの通過や面接の突破は苦戦してしまいます。
4.業界研究・会社研究をしてから「志望動機」を書く
同業他社への転職なら志望動機は難なく書けるでしょう。
しかし、新天地への挑戦なら今一度、丁寧に業界・会社のことを調べてください。
人事担当者が、「きちんと業界や我が社のことを下調べして応募してきている」「今の仕事と我が社の仕事の違いをわかってる」と感じさせる志望動機を提示すべきでしょう。
5.読み返して誤字・脱字・言い回しを改善する
1~4のプロセスを経てから初めてエントリーシートに記入していきましょう。
すべて埋めた後は、必ず読み返してください。
一度も読み返すことなく提出しては危険です。
面倒でも最低限一度は読み返しましょう。
社会人経験のある第二新卒として恥ずかしくないエントリーシートを提出してください。
ケアレスミスは極力なくしましょう。
当たり前のことですが、誤字や脱字が目立つと最後まで読んでもらえない可能性があります。
せっかくの力作でも台無しになってしまうでしょう。
まとめ
第二新卒の方は一度、企業から内定を獲得したという成功経験があります。
そのため、再び就職活動しても難なくクリアできると油断してしまいがちです。
しかし油断していると、全力で取り組んでいる大学生から採用枠を取られてしまう可能性があります。
社会人経験があることにあぐらをかかず、第二新卒の方も全力で立ち向かい、悔いのない就職活動をしましょう。