はじめに
「自己PRってどうすれば上手く書くことができるの…?」
エントリーシートを書くうえで、唯一自分らしさや自分の特性を伝えられるのが自己PRです。
できれば、より魅力的に書きたいですよね。
今回は、自己PRを考えるうえで押さえておくポイントや、注意すべきポイントを徹底解説します。
この記事を読むことで自分を分析できるでしょう。
また、より魅力的に自分のことを伝えられるようになるので、就活が有利になるはずです。
例文も合わせて紹介するので、自分の自己PRと重ねながら見ていきましょう。
自己PRを書く前に知っておこう!企業が新卒に求めているものとは
相手、つまり企業が求めているものが分からなければ文章の構成は考えられません。
まずは企業がどんな人や、どんな能力を求めているかを知りましょう。
企業によって異なりますが、自己PRで企業が知りたい情報は大まかに分けて以下4点です。
・コミュニケーション能力
・仕事や夢への意欲
・誠実さ
・責任感
過去の経験や、自分の性格を思い出してみてください。
上記のポイントと合わせて自分の特性を文章化できれば、魅力的な自己PRになるでしょう。
ここからは、自己PRの内容について、さらに詳しく解説します。
自分の人間性を伝える
最も重要な内容といっても過言ではないのが、「自分の人間性」を伝えることです。
アルバイトや部活、勉強などの「経験」というフィルターのみでいうと、同じような経験をしている人は多くいるでしょう。
人間性を分けるのは、その経験から得たものや、当時自分がどう行動したのかという点です。
よって、人間性を伝えるためには過去の経験も伝える必要があります。
しかし、単に自分がしてきたことを伝えるのではなく、性格や人間性がより明確に伝えられる経験を選ぶのが重要です。
簡単にいうと、過去に一番力をいれていた物事です。
今の自分を作ってくれたきっかけを思い出すといいでしょう。
どんな貢献ができるのかを伝える
人間性を伝えられたら、企業に対して自分がどんな貢献ができるのか伝えてください。
ここでは単に自分の分析だけではなく、企業分析が必要です。
志望する企業についてよく調べたうえで、自分が貢献できる部分は何なのかを考えましょう。
経験を生かせるのか、性格や特性を生かせるのかという点で分けて考えてみるのもいいでしょう。
選択肢として頭に入れておいてください。
志望するということは、企業に惹かれた理由があるはずです。
惹かれた理由と結びつけ、自分だからこそできる貢献を見つけましょう。
企業にマッチしている人間かどうかを伝える
最後に押さえておく点は、自分が企業にマッチしている人間か伝えることです。
自分と企業の共通点を見つけるのがポイントです。
経験でも性格でも、企業のどの部分に何がマッチしているかを考えましょう。
社風に合っているのか、事業内容に貢献できる経験を持ち合わせているのかなど、企業との共通点を伝えることで企業も就職後のことを想像しやすくなります。
人間性や貢献できる内容よりも現実的な内容になるため、詳細に伝えることを心がけましょう。
実際にエントリーシートを書いてみよう!自己PRを魅力的に書くコツをご紹介
ここからは、例文と合わせて自己PRを魅力的に書くコツを3つのポイントに分けて紹介していきます。
分かりやすく濃い内容にするためには、材料を揃えることが大切です。
自分と企業を徹底的に分析し、共通項をたくさん見つけてください。
書いている文章をどのように伝えるかを同時に考えていくことで、よりリアルな面接対策が可能です。
重要なポイントをしっかり押さえ、自己PRをより良いものにしましょう。
自分の強みを分析
まずは強みについて分析していきましょう。
自分の強みを考えるのは一番難しいとさえ言われています。
なぜすぐに思い浮かばないのかというと、普段から意識せずとも強みが発揮されているからです。
当たり前のように思っていることや行動を客観的に見ると、周りより秀でている可能性があります。
自分の当たり前を文章化してみることが、強みを見つける近道となるでしょう。
友人やご家族に直接聞いてみるのも効果的です。
客観視が苦手な人におすすめの方法ですので、ぜひ周りに聞いてみてください。
もう一つ効果的なのは、過去の経験をできるだけたくさん書き出し、これまでした行動の中で共通点を見つけることです。
何がきっかけで自分が成長したのか、変わったのかおのずと強みが絞れられるでしょう。
実際の例文を見てあなたの自己PRと見比べてみましょう。
例文【「強み」編】
「私の強みは常に相手の立場を考え、客観的に物事を捉えられることです。
学生の頃は、学級委員長や生徒会など中心的な立場になることが多く、人から相談される機会が多かったのを覚えています。
その中で、自分が相手の立場をよく考えるようになったきっかけは、相談をされる中で相手が欲しい答えを考えるようになったことです。
人によってできることは違うので、相談内容は同じでも、解決策は相手に寄り添ったものにしたいと思うようになりました。
この経験を機に、物事を客観的に捉え、先回りして考える思考力がついたと思います。」
伝わりやすい構成を考える
構成としては下記の順番を意識しましょう。
【結論→背景(経験)→背景(経験)から得た強み→入社後の未来について】
まず結論から書くのが必須です。
早い段階でストレートに強みを伝えることで、次の内容への期待値が高まります。
次に背景(経験)です。
強みや個性を自覚したタイミングなどを詳しく書きましょう。
そして背景(経験)にうまくつながるように、背景(経験)から得た強みや個性を、どのように生かしてきたのかを伝えましょう。
自分が変わったきっかけを書くと効果的です。
最後に、強みや個性を入社後の自分がどのように生かせるのかという点を伝えてください。
必然的に「過去→現在→未来」という構成になります。
時系列を意識すると相手も聞きやすくなるので、効果的な伝え方の一つです。
実際の例文をみてみましょう。
例文【「構成」編】
「私の強みは、臨機応変に対応できる力を持っていることです。
学生時代に居酒屋でアルバイトをしていた際にバイトリーダーを任されていたことがあります。
指示やフォローに回る立場ということで仲間や自分の動きを常に考え、仕事を効率的に回すことを意識して働きました。
その時の経験が今でも身についており、自然とスケジュール管理ができるようになりました。
そんな臨機応変な対応能力を生かし、自分や周りのスケジュールを管理しながら、効率的に仕事をすることを心がけます。」
自分の特性からどんな貢献ができるのか
自己分析、企業分析を終えたら、自分と企業との共通点を探しましょう。
業務内容や部署、社風などの固有名詞を含めながら書くことがポイントです。
特性や性格、実際の経験を、仕事の何に生かせるかを考えることで、自然と社会人の自分が想像できるはずです。
ここからは未来の話になるので、具体的な内容にできるよう意識しましょう。
ただ好きなことを語るのではなく、できることを語ることを意識してください。
貢献できる点をアピールすることは、将来の自分を知ることでもあります。
熱意や意欲も含めて伝えられたらさらに良い自己PRになります。
実際の例文を見てみましょう。
例文【「貢献」編】
「学生時代のアルバイト経験から培ったコミュニケーション能力と、臨機応変な対応力を生かし、部署間の連携も含め、積極的に業務をこなします。
責任感もある性格なので、ゆくゆくはプロジェクトを任されたり、人に頼られる人材になることを目指します。
また、運動部に所属していたこともあるので、体力には自信があります。
営業先でのイベントブースの準備や、資材の運搬もあるとお聞きしておりますので、持ち前の体力で、頼りがいのある社員として働けたらと思っております。」
これでは伝わらない?自己PR、NG例
ここからは、自己PRをするうえで注意すべき点を紹介します。
必死に情報を盛り込みすぎたり、逆に情報が少なすぎたりすると、どちらもマイナスな印象になってしまいます。
必要な情報の取捨選択を間違えないように気を付けてください。
あくまでも、エントリーシートや面接はコミュニケーションを取る手段というのを忘れずに、常に相手の立場も考えながら自己PRを考えたり、面接練習したりしましょう。
例文と合わせて紹介するので、自分の自己PRの添削の参考にしてください。
結論から先に書き、長文にしない
結論を先送りにしすぎると、話しているうちに何を言いたいのか分からなくなってしまいます。
相手にうまく伝わらないでしょう。
順序立てて話すのが必ずしも悪いわけではないですが、自己PRや面接においては、結果を先に伝えることが大切です。
とはいえ、結論を先に言ったところで、後の内容が長すぎるのもよくありません。
結論に至った理由を詳しく話すことは大切ですが、最後にはしっかり結論に繋がるようにしてください。
「結論・理由・まとめ」という構成のバランスを考えながら文章を作成しましょう。
実際のNG例文を見てみます。
NG例文
「学生時代一番思い出に残っているのは文化祭です。
出店やイベントなどの運営を実行委員の仲間と協力してできたことが一番の成果です。
また、部活では副部長を務め、部員をまとめてきました。
よく人に頼られる性格だと思っています。
普段からよく相談されるので、相手のことを考えて行動し、アドバイスをするのが得意です。
今までの経験から私の長所は責任感があることと、主体性があることだと思います。」
ありきたりな内容にならないようにする
自己PRを考えるうえで、参考にするものを探すのはいいことです。
しかし、参考にしすぎてありきたりな内容になったり、コピペしたりしては自分の強みや個性を潰してしまいます。
経験や強み、個性自体がありきたりな場合もありますが、視野を広げたり、角度を変えたりすることで短所が長所にもなります。
諦めずに自分の可能性を探し続けてください。
ありきたりな内容がNGなのには理由があります。
面接官から興味を引けなくなるということです。
面接官は1日で数十人という面接をこなさなければなりません。
そのため似通った内容は目に止まらなくなるでしょう。
せっかくの強みや個性が、面接官の目に止まる前に埋もれてはもったいないです。
就活も前に進まなくなります。
逃げずに自分と向き合うことと、周りに埋もれないようにすることが重要です。
実際の例文を見てみましょう。
NG例文
「私の強みは、継続する力と責任感が強いことです。
学生時代は勉強に一番力を入れて取り組んできました。
テスト期間では毎日勉強は欠かさず、予習復習を繰り返し行っていました。
責任感もあるため、一つの仕事をしっかり最後までやり遂げることができます。
コミュニケーション能力もあるため、人と協力しながら仕事ができます。」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自己PRを考えるうえで重要なポイントや、注意すべき点などを紹介してきました。
初めてエントリーシートを書く人にとっても、何度も書いたことがある人にとっても参考になる内容だったでしょう。
自分をアピールすることは簡単なことではありません。
しかし確実に言えることは、自分のことは自分にしか分からないということです。
長所も短所も全てがアピールポイントだと考え、自己分析をしてみましょう。
新たな発見がある可能性があります。
この記事をきっかけに、より良いエントリーシートや自己PRを書くことにより、ご自身が志望する企業へ就職できることを祈っています。
最後までご覧いただきありがとうございました!